
| コラム(3) データの記録と整理。 |
| パソコンではプログラムやデータを磁気記録として記録媒体(フロッピディスク、ハードディスク、MOディスクなど)に収納します。では、その記録の仕組みはどうなっているのでしょう? フォーマットという言葉を耳にしたことがおありでしょうか?これは記憶媒体にデータ等を記録するために記録面を整備することを意味します。これは広い畑に種まきをする時、畑を整備するのに似ています。作物を効率よく栽培するためには土を耕し、あぜ道を作り、種まき用の畝を作ります。同じように記録媒体も区画整理をして順序良くデータを記録するようにしなければなりません。このための作業をフォーマットと言うのです。 実際のフォーマット作業では記録媒体にあぜ道を縦横に通し細かい区画を作ります。この区画を「セクタ」といいます。セクタはデータを記録するスペースの最小単位で、各々のセクタにその位置情報(いわゆる所番地ですね)が記録されます。この位置情報を記録してある部分を「FAT」(ファット=ファイル アロケーション テーブル)といいます。 特殊なものを除き、ほとんどの記録媒体は円盤型をしています。そしてその円盤を回転させ、磁気ヘッドを接触または近づけたり、レーザー光線を照射したりすることでデータを記録したり読み取ったりしています。そしてデータ類は記録面に順序良く詰めて記録されます。ばらばらに散乱した状態で記録するよりも読み取るときの効率が良いので、なるべく塊(連続するセクタ)にして記録するようになっているのです。 読取専用の記録媒体なら自分でデータを修正したり削除したりすることがないのでいいのですが、読み書きできる記録媒体ではちょっと事情が違ってきます。データの修正・削除と新規の書き込みを繰り返していると「詰めて記録する」機能が災いし、記録媒体の中のデータは細切れに、そしてばらばらに記録配置されるようになってしまうのです。例えば100セクタ分のデータを削除し、次に50セクタ分の別の場所にあるデータを削除したとします。次に200セクタ分の新規データを記録しようとすると、まず、最初の空き地に100セクタ分のデータを記録し、次いで50セクタ分の空き地に記録し、残りの50セクタ分のデータをデータ群の最後に記録します。新しいデータが3箇所に分散されて記録されることがお分かりになるでしょう。読み書き型の記録媒体ではこのようなことが日常的に行われるため、パソコンを使えば使うほどデータの記録はばらばらになって行くのです。 幸いなことに(?)各セクタにはFAT(セクタの位置情報)がありますので、どんなにばらばらな状態でデータが記録されていようとも、事実上、一つのデータは一つの塊として扱われます。ただ、あまりばらばらに配置されると読み取るのに時間がかかってしまいますから、やはり連続したセクタに記録されているに越したことはありません。 また、データを何度も読み書きしていると、記録面が物理的に傷ついたり、記録面の磁性体に異常が起きたりして、正常に読み書きできないセクタが出来ることがあります。そして使い込むほど異常なセクタの出来る確率が高くなります。異常なセクタは、特定のデータが読めないとか、パソコンがフリーズ(全く動かなくなること)するなどのトラブルの原因となります。 以上のような原因で、データの読み取り速度が必要以上に遅くなったり、データが読めなくなったりすることを防止するため、定期的な記録媒体のメンテナンスをお勧めします。具体的には、記録媒体内の整理整頓と、記録媒体の健康診断のことです。ほとんどのパソコンが基本的な機能として、この「整理整頓」と「健康診断」をするための道具を持っています。Windowsマシンの場合、前者がディスクの「最適化」機能と言い、後者をディスクの「エラーチェック」機能と言います。また、市販のソフトにもこのような機能に特化したもの(ディスクユーティリティソフトなどと言います)があります。 種々の記録媒体の中でも、初めからパソコンに内蔵されているHDD(ハードディスクドライブ)にはパソコンを動かすために必須の基本的なプログラムが数多く記録されていますので、特に定期的なメンテナンスが必要です。「最適化」の方は「な〜んかこの頃データの読み込みが遅いんじゃない?」と思った時にやればいいのですが、「エラーチェック」の方は、日々の作業終了後、毎日実行してもいいくらいのものです。 Windowsのディスクエラーチェックには「標準」と「完全」の二種類があります。言わば「標準」が簡単な健康診断で「完全」は精密検査です。標準チェックはFATとファイルの状態だけをチェックします。セクタレベルでの細かい異常はチェックしません。完全チェックはひとつひとつのセクタを全部検査します。ただ、HDDが大容量化している昨今、完全チェックは非常に時間がかかります。日々のチェックは標準で、月に一度は完全チェックくらいが良いのではないでしょうか。 また、エラーチェックには「エラーを自動修復」する機能があります。筆者もエラーの内容を詳しくレポートされても対処方法が分からないので、この機能をONにし、自動的にチェックと修復が行われるようにしています。加えて、Windowsの種類によっては、定期的に自動でエラーチェックするように設定の出来るものがあります。この機能のある方は、毎日標準チェックを自動的に実行させましょう。 最後に、最適化とエラーチェックはWindowsのヘルプ(スタートボタンの中にあります)のキーワード検索で「最適化」もしくは「スキャンディスク」を検索し、実行してください。 |