〜 第5日目(1) 〜
ユキさんが「私には歌えない。」と言っていた「遠い道」を、何と私は9月の発表会で歌っちゃったのです。これだから素人さんは怖いのよね。勝手、気まま、脳天気、怖いもの知らず…でも、これは素人の特権みたいなものでしょうか。プロの方からすれば、ひっくり返ってしまうような仕業なのでしょうね。私の諸々を知る友人達からは「聞くほうも辛いから、この歌はもう歌ってくれるな。」と言われてしまいました。今度は「パダン・パダン」と組ませて歌ってやろう!!

さて、旅日記も6話となり、いよいよパリです。

パリのホテルはオペラ座の近くのプティホテル、隣はお洒落なランジェリーショップ(通りに面して何とも艶かしい下着がわんさか並んでいる。いいんだろうか。東京じゃ考えられない!)、前は果物屋さん。結構庶民的なロケーションです。果物屋さんには3回もエヴィアンを買いに行ったので、店員さんともちょっぴり仲良し、メトロの乗り方も教えてくれたし、道案内もしてくれた。おまけにオレンジと洋ナシをもらった。

夕方、オペラ座界隈を冷かして、夕食は中華料理を食べた。久しぶりでチャーハン美味しかった。本当は回転寿司にしたかったのに、じゃんけんで負けちゃったのよ。私も友人も貧乏旅行だから、有名ブランドの店は横目で眺めるだけ、いかにも庶民っぽい店はちょっとのぞいてみる。ZARAという店はユニクロみたいで、若いお客で賑わっていた。すごく安くて、娘を連れてきたら喜びそう。そういえばZARAはベルギーでも見かけた。ここも中国辺りで作っているのかしら。

10月29日(火)

今日は一日自由行動です。友人と二人、ああ、どうしよう。地図持って、水持って、武者震い。午前中はサンジェルマン・デ・プレ、カルチェ・ラタンを歩き、セーヌ川沿いにシテ島からサンルイ島へ、午後、オルセー美術館見学、時間が許せばコンコルド広場から凱旋門までシャンゼリゼを歩く。こんな予定です。

オペラからメトロに乗る。とりあえず切符も買えたし、ドアもちゃんと自分で開けて降りた。まずはサンジェルマン・デ・プレ教会へ。学生の頃、セーヌ左岸サンジェルマン・デ・プレは憧れでした。知性と芸術が合間見える所、サルトルとヴォーボワール、グレコの世界。それなのに、ブランド店がひしめく街に成り果てていました。そうは聞いていたけど、がっかりね。でも、品のいい、格調高い街です。やはり好きです。

セーヌ川沿いを少し歩き、ポン・ヌフへ。ここから見るパリは絶景と案内書に書いてあっ
たけど、本当ね。「ああ、パリに来たんだなあ。」と心から思いました。秋の柔らかい陽
射しの中でパリの街は少しかすんで穏やかにゆったりと拡がっていました。絵葉書その
ままの美しいパリの街。点在する歴史的な建造物も金色の屋根がきらきら光って当然立派。
フランス人のプライドの高さも納得できる、しゃくだけど。

ノートルダム・ド・パリへ。いやあ、混んでる、混んでる。結構韓国からのツアー客が多いようで、賑やかな朝鮮語が飛び交っている。日本人はおとなしいものだわ。オランダでもベルギーでも多くの大聖堂を見た。有名な宗教画、キリスト像、マリア像も見た。それは富と権力の象徴ではあっても、民草の安寧を願うためのものではないのは明らか。内陣の左右にある小礼拝堂は出入り口から奥へ行くほど広くて立派。これは寄付金の額によるものだそうで、どこでも金次第なのよねと嫌になった。地獄の沙汰はともかく、天国でもそうなの?ちーっとも敬虔な気持ちにはなれなかった。でも、どこも聖母子像は美しかった。我が子であって我が子ではない、上つ方に祭り上げられる運命の幼い息子を抱く若き母は、笑顔ではいられなかったのだろうか。どの顔も憂い顔。ピエタでなくても。俗っぽい言い方だけど、彼女は平凡な母と息子の幸せを願うことはなかったのだろうか。

サンルイ島のお金持ちマンション群をちょっと見て、「私達には関係ないね。」そんな気分。その昔、岸恵子さんのエッセイが私のパリ入門書でした。確か彼女はこの辺に住んでいるはずです。(ちょっと記憶があいまいだけど)またセーヌ川沿いにチュイルリー公園を抜けてオルセー美術館へ。途中サマリテーヌでトイレ休憩。私達の大好きな庶民の味方デパート、年中バーゲンやってるらしい。何となく垢抜けないけど、もしパリ在住となったら、絶対スカーレット御用達になりそうです。

時間がなくて今日はこれまで。オルセー美術館は次回ご報告します。